東大京大交流会 各種族値450以下シングル

どうも、ねぎです。

 

今更ですが東大京大交流会の各種族値450以下シングルで使用した構築に関する記事を書かせていただきます。

 

このルール、東大京大交流会7番勝負の1つとして採用されたもので、その名の通り各種族値の合計が450以下となるように構成された原則6体のパーティーで見せ合い63シングルを行い勝敗を競うというものになっています。

(変身を除き、バトル中に種族値が変化する場合には、変化後も450以下という条件を満たしていることが必要となります。)

 

例えば。カバマンダガルドって並びを作ろうと思うと、

カバルドン 108-112-118-68-72-47

メガボーマンダ  95-145-130-120-90-120

ギルガルド 60-150-150-150-150-150-60

Σ 263-407-398-338-312-227

となってAの種族値が爆発して残り3体入らず破産します。

 

こんな風にならないために、強いポケモンであることと種族値が大きすぎないことの兼ね合いを考えながら構築しなくてはならない神ルールとなっています。

 

ルールの説明はこのあたりにして、実際に僕の組んだ構築に関して話していきます。

今回持ち込んだのはこちら。

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ポッチャマかわいい

ポッチャマ 53-51-53-61-56-40

メタモン 48-48-48-48-48-48

メガガルーラ 105-125-100-60-100-100

ミミッキュ 55-90-80-50-105-96

ジバコイル 70-70-115-130-90-60

ビビヨン 80-52-50-90-50-89

 Σ 411-436-446-439-449-433

 

 

構築経緯

 

前提として構築を組む上で意識したことは、”見せ合いの時点で勝ちの目がなくなる構築を作らないこと”と、”有利な構築(100回やって51回以上勝つ構築)を可能な限り多くすること”の2つ。特殊ルールは考察の段階でゲームの7割以上が終わると考えているので、サークル員に意見をもらいながら慎重に考察を進めた。

 

(以下は我々京都大学ポケモンサークルの試行錯誤の軌跡になります)

 

ある程度ポケモンをやっている人でも、ぱっとルールを読んだときになかなか構築を組む上でのとっかかりが見えない人がほとんどだと思う。僕もそうだった。ポケモンあんまやってないけど。

 

一番分かりやすく強いのが、低種族値でパーティとして成立する並び。僕が真っ先に思い付いたのは、レパドーメタモン/マニュガッサメタモン/イーブイバトンといった要素だった。

 

しかしこれらの要素を持ち込む上で障害となるのが、メタモンミミッキュというこのルールを司る2大巨頭の存在だった。考察が進むにつれて、性能/汎用性に対して種族値の極めて低いこの2体が、単体で見た時に”つよい”ポケモンであることが分かってきた。この2体が相手パーティにいることを前提に考えた時、上で記した並びで勝ち切るのは難しいと考え、そういった方向性の構築を見限った。実際、防塵ゴーグルの採用が無理なく行えてしまうルールなので、猫の手胞子の持ち込みはなかなかリスクのある選択だと思う。

 

ここまででメタモンミミッキュの採用はほぼ確定していたが残りの4体が決まらず、一旦その場での考察は打ち切りとなり、僕はメタモンミミッキュ環境での考察に頭を悩ませることになる。

 

そんなある日。何の説明もなく、1つの画像が届く。

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 ほう。

 

詳しく聞いてみると以下のような考えで組んだらしい事が分かる。

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一理ある。技構成によらずミミッキュ耐性が高いレベルで担保されていて、見た目以上に崩しにくいパーティであると分かる。

 

しかし、僕はこの時点で受け寄りの構築を見限っていた。

 

特殊ルールにおいて、受けに寄せた構築が覇権を握ることが多いのは、前回の東大京大交流会や、今回の一致技シングルを見てもらっても明らかだと思う。行動が縛られるルールにおいては特に、有効打を与えるのが難しくなるため受け有利になりがちであると思う。だがこのルールにおいては話は別。

 

HBD各々を合計450までに抑えなくてはならないこのルール、明らかに全対応することができない。どころか、単体レベルで簡単に崩されてしまうサイクルしか組むことができないという結論に至った。例えばリザードンY、ジバコイルビビヨン、挑発エアームド等、上の並びでは受けるのが不可能なポケモンが複数体生じてしまう。どううまく組んでも、こういった採用圏内にいる厄介なポケモンに対応しつつサイクルとしての性能を保つことは不可能だと判断した。

 

前提のところに書いた通り、見せ合いで負ける構築を使うわけにはいかない。

 

そこで逆に、サイクルを拒否しつつ対面性能を押し付けることを考えた。相手が受け志向の場合と対面志向の場合、それぞれに対して一定の勝ち筋を用意することで、両方の構築に対して紛れを減らし、安定した勝ちを目指した。

 

方針が決まってからは

種族値450を可能な限り使いきること

・有象無象に負けないパワーの高い選出を用意すること

・見せ合い時点で相手側の選出要求値を上げること

の3点を意識しながらポケモンを選んでいった。詳しくは以下を参照されたし。

 

negi10.hatenablog.com

 

最終的には

受け志向の構築に対して勝つために 磁力ジバコイル+挑発剣舞Zミミッキュ

対面で殴り合う構築に一番強いと考えた 岩石封じガルーラ+ビビヨン

ガルーラが不利をとるポケモンを誤魔化せるメタモン

 余った数値でマスコットを入れて構築が完成した。

 

 

個別解説

 

ビビヨン@残飯
臆病 44-*-0-212-0-252
暴風/眠り粉/蝶舞/身代わり

構築の軸。このポケモンを通すことで多くの構築に思考を省略して勝つことを目指した。ルール上ビビヨンより速いポケモンの採用は限られるので、相手の構築のほとんどを起点にできる可能性が高い。ミミッキュを突破するタイミングで影うち押されてメタモンにパクられる展開が嫌でB振りも少し考えたが、遂行速度を優先してC振りで採用。防塵ゴーグルの可能性を常に念頭に置いて立ち回る必要があるのが難しい。

 

 

ジバコイル@スカーフ 磁力

控え目 4-*-0-252-0-252

10万/ボルチェン/ラスカノ/めざ炎

 

ミミッキュビビヨンを補佐するポケモンミミッキュが強いルールにおいて鋼の採用が予想されたので、逆に鋼を捕まえてしばき上げ、ミミッキュまたはビビヨンを通すことを考えた。実質720族のギルガルドは採用されないはずなので、ヒードラン以外の鋼タイプを捕獲することができるはず。対面性能を確保するためにスカーフを持たせたが、これがないとリザードンYに燃やされて全滅する。相手のビビヨンに強い点も評価点。

 

 

ガルーラ@メガストーン 早起き
意地っ張り 252-196-36-*-4-20
捨て身/地震/シャドクロ/岩封

雑魚狩りおじさん。このポケモンを採用する上で最も辛いのはメタモンにコピーされることであり、そこのケアさえきちんと出来ていれば間違いなく強いポケモン。メインウェポンの捨て身タックル、ジバコイルヒードランドリュウズに打ちたい地震に加えて、ビビヨンを補助する岩石封じとミミッキュに打つシャドークローを採用しており、その影響で特性は早起き。普通に肝っ玉で良かった。捨て身ならメタモンと殴り合ったときに先後問わずHPを残して突破できる。

 

 

ミミッキュ@ミミZ

陽気 4-252-0-*-0-252

じゃれ/影/剣舞/挑発

 

このルールの支配者。メタ対象になると分かっていても採用する価値のあるポケモン。ガルーラがメタモンにコピーされたときに打てるミミZを持たせ、ミラーとグライ意識の最速。カバルドンポリゴン2などの数値受けや、トリル軸、その他厄介そうな相手に勝つために挑発を選択。呪いがあると多くの対面を誤魔化せるようになるので直前までかなり迷っていたが、挑発を選んで正解だった。

 

 

 

メタモン@タスキ かわりもの(めざ地個体)
変身

このルール最強の一角。合計種族値288で想定しうる多くのパーティに対して見せ合い画面で圧を掛けることができるので、入れない理由がない。ガルーラに勝つメガポケモン等、上4体で無理なポケモンが来た時にある程度誤魔化すことができるので、メタモンを投げるパターンもかなり考えていた。相手のジバコイルや、ジバコイルに化けたメタモンに打ちたいのでめざパは地面。

 

 

 

ポッチャマ@ノーマルZ(レベル1)

はたく

 

炎の一貫を切っている。サークル員のがんだーがGTSで拾ってきたポッチャマにノーマルZ持たせただけ。かわいい。

 

 

 

きついポケモン

 

ヒードラン

残飯でも防塵ゴーグルでも持ち物なしでもキツい。おそらく裏にガルーラくらいなら受けられるポケモンがいるはずなので、かなり苦しいゲームになると思う。そもそも構築単位で炎タイプに弱い。

 

グライオン

完封されるということはないが、ジバコイルビビヨンに窮屈な動きが要求される。処理ルート自体はいくつか考えていたが、ジバコイル投げに合わされると大体負ける。岩石封じのない型だとビビヨンが舞いさえすれば勝てる。

 

 

この2体のポケモンはキャラランクを見ればわかる通り環境での立ち位置が非常に良いと考えていたので、そこに弱いパーティになってしまったのは良くなかった。でもこのルールではどう足掻いても見せ合いじゃんけんから完全に逃れることは不可能なので、構築の穴を埋めるよりもパワーを上げた方が結果的に勝率が高くなると判断した。

 

 

 

実際の対戦

 

 

お相手のパーティは

チョロネコ 41-50-37-50-37-66

ドーブル 55-20-35-20-45-75

メタモン 48-48-48-48-48-48

メガヤミラミ 50-85-125-85-115-20

ヌケニン 1-90-45-30-30-40

ハピナス 255-10-10-75-135-55

Σ 450-303-300-308-410-304

 

チョロドーメタ+ヤミヌケの準二極化。交流会では見せ合い時にお互いのパーティを黒板に書いて、10分間の選出考慮時間を取っていた。僕の選出は初手に出し負けないミミッキュ、裏に通りの良いビビヨンと腐りにくいガルーラ。ぱっと見ドーブルメタモンヌケニンが襷、ドーブルメタモンがスカーフを取り合っているので、爪メタモンとかゴーグルヌケニンとかがありそうかな〜と考えていた。猫の手胞子に弱めの構築を持って行ったので、正直かなり困っていた。

 

 

結果から言うとお相手の選出は初手ドーブルの裏にチョロネコメタモン。内容自体はあまり良いとは言えないものだったので詳細は省きますが、最速起き、威張る避け、混乱せず等運がこちらに偏っていたこともあり勝利することができました。やったぜ。

 

 

大京大交流会の7本勝負は、その名の通り7つのルールを、それぞれ別のプレイヤーが受け持って勝敗を競うというものです。興味があれば、他のルールの記事も読んでいただければと思います。

 

・600族以上シングル

 

 ・一致技限定シングル

 

・ウルトラ

 

最後になりましたが、構築相談に乗ってくれたサークル員のみんな、遠路はるばる京都まで来てくれたぽけっちの皆さん、楽しい交流会を企画してくれたゆらりくんやみぃまい岩田、そして対戦相手のZUNさん、本当にありがとうございました。長い間ポケモンから離れていましたが、久し振りに楽しくゲームすることができました。

 

今回は以上になります。長くなりましたがお読みいただきありがとうございました。